days of thousand leaves

文学研究者のひとりごと

論文の訂正

最近書いた論文を見直していたら、恥ずかしい間違いを発見
してしまった。


モダニズムからの訣別―坂口安吾と同時代芸術」
(「人文研究」40、2011・3)の36〜38頁、室生犀星
「ピアノの町」について言及した部分で、「誰の作だか忘れた
が大田黒元雄の「沈める鐘」を聞いたことがあつた。ハプトマン
の沈鐘を作曲したものであらうが…」とあるのを、他の小説の
事例とまとめて、小説テクスト内に「ドビュッシーの楽曲が用い
られている」としているのですが、ドビュッシーの楽曲は
「沈める寺」であって「沈める鐘」にあらず。


ちょっと調べてみたところでは、レスピーギが「沈鐘」を
扱った作品(オペラ?)を書いているようですが、大田黒元雄が
弾いたというのがその曲なのかどうか。


いずれにせよ、論文で書いた内容は事実誤認だったので、
訂正しておきます。