days of thousand leaves

文学研究者のひとりごと

もう9月、まだ9月。

もろもろの校務に追われるうちに8月は終わり、もう9月。
でも、まだ9月。授業再開までの1ヶ月が、自分に与えられた
研究のための時間。


この夏は、読書会に参加して武者小路実篤に出会い直してみたり
(どうも私は、「上手い」文学よりは、良くも悪くも「壊れている」
文学の方が好みらしい)、去年書いた論文の続編を書いてみたり、
その他、声をかけていただいた仕事の原稿を仕上げたり、と、
まあ一応、勤勉な(?)日々を送る努力はしてみました。


とはいえ、いかんせん、自分に与えられている時間の絶対量は
昔の半分以下。


これは、仕事が忙しいというよりは、むしろ子どもと過ごす時間が
多いということに尽きるのですが、もちろんだからといって
イライラしたりもしないのです。このあたりの感覚は、少し前に
読んだ東浩紀宮台真司『父として考える』でも語られていましたが、
共感するところ大でした。


まあ、父として=遅々として生きればよいか、と。
くだらないダジャレでスミマセン…。


で、先週末も、またまたお誘いの言葉に甘えて、3月にも訪問した
作家・小嵐九八郎先生の仕事場(湯河原)に、家族で遊びに行って
きました。



※写真は、真鶴から小田原あたりを通る帰路の車から見える海。この辺りはいつも渋滞です。


先生は、息子にとってはちょうど「おじいちゃん」と同じくらいの
年齢ではあるのですが、元学生運動の闘士=革命家にして、
たくさんの仕事を抱えてご活躍中の作家をつかまえて、
ただのお友達だとしか思っていない息子は、容赦なくペシペシ
叩いたり、いろいろダメ出ししたりしていました。
先生、スミマセン…。


とはいえ、今回は先生の奥さん(元保育士!)もいらしていたので、
息子の面倒を何かと見てもらいつつ、親二人は小嵐先生と少しは
まともに話をすることもできました(3月にうかがったときは、
息子が大騒ぎで、ほとんどまともな話もできなかったので…)。


話をうかがった壮大な構想の作品、完成を楽しみにしています。
私の方も、頂戴した励ましの言葉を胸に、少しでも読み手の心に
残るような、この社会とのつながりを忘れないような、地に足の
ついた論文を書けたらと思います。


おいしい手料理をご馳走になった上、やんちゃ坊主をたくさん
かわいがっていただき、ほんとうにありがとうございました。


で、こちらは、このたび頂戴した小嵐先生の最新のお仕事。



図書新聞」に断続的に掲載されているインタビューシリーズを
ベースにしつつ、この本のためのオリジナルとして採録された
インタビューもあるとのこと。


これから書店に並ぶはずです。