days of thousand leaves

文学研究者のひとりごと

坂口安吾の蔵書

坂口安吾研究会の研究集会に参加するべく、また新潟に行って
来ました。


今回の研究集会のテーマは安吾の蔵書について。
とりわけ2日目の蔵書見学会(於・新津美術館)は
興味深い体験でした。



基本的には晩年の(桐生在住の時期の)蔵書なのですが
中にはアテネ・フランセ図書館の蔵書印が押してある本も
ありました。これはずっと持ち続けたものなのか、後年
古書として流れていたものを入手したのか?


さまざまな書き込みや、すでに全集で紹介されている
古代王朝に関する手書きの系図(本に挟まれていたもの)
なども、実際に見てきました。


このような安吾の〈痕跡〉が、どのような形で研究に役立つか
ということはまだわかりませんが、ともかくまずは
このような〈痕跡〉を記録して資料化することは必要だろう
という話を研究会のみなさんとお話ししてきました。


個人で出来る仕事ではないので、研究会としてうまく作業を
進められればよいな、と思います。